飲食店や一般の人が食物アレルギーについて知っておくべき最初のこと

食物アレルギー全般

この記事のポイント

  • 食物アレルギーを持つ人の割合は全人口の1~2%程度
  • 食物アレルギーの症状はどのようなものか
  • 食物アレルギーを持つ人とどのように接すればよいのか

実はたくさんいる食物アレルギーを持つ人たち

食物アレルギーを持つ方々はどのくらいいるのでしょうか。厚生労働省のホームページ(※1)によると、全人口の1~2%(乳児に限定すると約10%)の人が何らかの食物アレルギーを持っているものと考えられています。

別の調査(※2)でも小・中・高校生の約4.5%の方々が食物アレルギーを持っています。一般的に年を取るにつれて、食物アレルギーを持つ人の割合は下がっていきますが、大人になってから新たに食物アレルギーになる人もいるようです。

例えば、2人の乳児がいる4人家族には、約2割の確率で食物アレルギーを含む人を含み、5人の子供(小・中・高校生)と5人の親のグループには約3割の確率で食物アレルギーがある人を含むことになります。結構な割合になりますね。


※1 厚生労働省政策レポート 食品のアレルギー表示について 
※2 平成25年度 学校生活における健康管理に関する調査(日本学校保健会)

実際、どのような症状がでるのか

食物アレルギーでは、アレルギーを引き起こす食べ物・飲み物(アレルゲン)を飲食することによって、アレルギー症状が出ます。

症状は人によってさまざまですが、主に症状は飲食後30分~1時間後(遅くとも4時間後くらいまで)に出始めます。じんましんやそれに伴うかゆみが最も多く、咳やゼーゼー、ヒューヒューなどという音を発する喘息症状などが続いて多いです。

症状が強い場合は、アナフィラキシーショック(※3)という状態になってしまいます。呼吸困難などの複数の症状が急激に発症し、生命的にも危険な状態になってしまうこともあります。この場合、エピペンと呼ばれるようなアドレナリン注射を本人や保護者が打ち、ショックをやわらげ、すぐに病院で治療することになります。

多くの学校や自治体などでも、アナフィラキシー状態の場合はまずエピペンなどを使用し、直ちに救急車で病院に搬送することがマニュアル等で定められています。

※3 アレルギー反応により、蕁麻疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、ゼーゼ

ー、息苦しさなどの呼吸器症状が、複数同時にかつ急激に出現した状態をアナフィラキシ

ーという。

厚生労働省HPより

では、どのように接したらいいの?

飲食を伴わない場合、通常は特に何もすることはありませんが、ごくまれにアレルギー症状が強い人がアレルゲンが空気中に舞っている場合に飲食を伴わなくてもアレルギー症状が発症することがあるようです。(小麦が舞っている場所に小麦アレルギーを持つ人がいる時など)

飲食を伴う場合は、当たり前のことですが、アレルギーの原因となる食物(アレルゲン)を食べさせない(飲まさない)ことです。

どのくらいの量でアレルギーが出るのか人によって異なりますが、アレルゲンの微量な混入でもアレルギーが出る人もいます。この場合、微量なアレルゲンが付着しているフライパンなどの調理器具、油を使用しないように注意が必要です。

基本的にはアレルゲンを含まない食材を使い、洗剤で洗った調理器具、食器を使って飲食すれば問題ありません。調味料などにもアレルゲンが含まれている場合があるので注意してください。

具体的に飲食店などでどのように対応すれば良いのか、別のブログで詳しく書きたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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